23年前にコーヌス義歯(茶筒式義歯)を上下に入れてましたが、数年前に大病され痩せたので、入れ歯がゆるくなったのと、古くなったので今回は新しいコーヌス義歯を入れたい80代の患者さん
現在までの経過
昭和50年代に当院で上下のコーヌス義歯を入れました。その後20年以上の年月が経ち、3年前に大病し、コーヌス義歯がややゆるくなってきたのと、義歯が古くなったので新しいコーヌス義歯をもう一度つくりたいということで来院。
前回コーヌス義歯を入れたときの状況と治療
患者さんは上下のアゴの右に犬歯と小臼歯だけが連続してある。下顎の左には前歯2本と犬歯・小臼歯だけが連続して並んであり、あとはバネつきの入れ歯が入っていた。左下の前の2本以外は上下4本とも金属冠が入り、歯のないところには上下ともバネつきの入れ歯が入っており、それぞれの金属冠には入れ歯のバネがかかっておりやや動揺がある。ムシ歯治療を行いチタン床のコーヌス義歯を装着。
20年以上後の平成18年に来院時の状態
大病を患い体重が相当減り、ややゆるくなったのと、古くなってきたので、この際上下もう一度コーヌス義歯をつくりたいとのことで来院。入れ歯の内冠となっている上下4本の歯は、昔コーヌス義歯をつくった時と同じで動揺もない。口腔内の自分の歯は6本ともに特に問題はない。もし20年前と同じようにバネ式の入れ歯でおれば、バネのかかった歯が20年前と同じということは考えられません。
口腔内の内冠のかぶった4本の自分の歯は特に問題はない状態なので、口腔内の内冠はそのままで通法により外冠つきのコーヌス義歯を完成させました。コーヌス義歯の通常の製作法は内・外冠と義歯を同時に口腔内で結合しながら治療操作を行っていくので、今回のように一方の内冠が装着されたままの状態でつくっていくのは若干テクニックを要しましたが、うまく装着することが出来ました。その後3年以上経ちましたが特に問題はありません。
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